▼自販機が今のように普及する前もコカ・コーラの自販機だけはあった。もちろんペットボトルではなく瓶コーラのだ。お値段は190CCのレギュラーサイズは1本40円と思ったが、当時の旅日記をチェックすると35円~50円と場所によってばらつきがあるので確かではない。多分瓶代が含まれているかどうかの差だったのだろう。自販機には栓抜きがついており、これにひっかけて栓を外した。飲み終ったた空瓶は横に置かれた木箱に戻した。
・小田急線鶴巻温泉駅、再開発の前で牧歌的な田園風景が広がっていた。広場には遠足にやって来きた小学生たちの姿がある。駅の売店に牛乳配達の軽トラが到着した。作業員が荷台からケースに入った牛乳(瓶入)を取り出し空瓶ケースを持ち帰る。売店には「たばこ」の琺瑯看板がぶら下がり、向こうには瓶入りコーラの自販機が見える。自販機の横には瓶が24本入る空瓶箱が4段も重ねて置いてあることから、結構コーラの売れ行きは好調なことが分かる。駅前はまだ未舗装なのも時代を感じる。
▼さあ子供たちは楽しい遠足に出発だ。半世紀後、風景は一変しマンション林立の地になるなんてことはこのころ想像すらできなかった。